いよいよ、高卒新規採用選考の季節がやってきました。
求人する企業は、6月中に本社のあるハローワークに求人票を提出し、7月に各高校へ郵送または持参します。
しかし、7月上旬は期末テストと重なる場合もあり、厳しいスケジュールとなっている高校も少なくありません。

求人難の業種では、人手不足解消のため、積極的な採用活動が行われています。
しかし、高卒新規採用選考は、公共性の高い選考活動であることを忘れてはいけません。
法令を遵守し、地域社会に支持される採用活動を進めていくことが重要です。

企業側が採用選考で重視するのは、面接です。
しかし、面接だけでは本人の能力や適性を正確に判断することはできません。
そこで、筆記試験の導入を強くおすすめします。

筆記試験を実施するメリットは、まずは「客観的な評価が可能になる」ということです。
履歴書や内申書だけでは、本人の能力や適性を正確に判断することはできません。
筆記試験を実施することで、客観的な評価基準に基づいて選考を行うことができます。

また「落選理由を明確にできる」ということが挙げられます。
面接試験のみの場合、「総合的な観点」という理由で落選しても、納得できない生徒や学校も少なくありません。
筆記試験を実施することで、「〇〇点でした」と具体的な点数を示すことができ、選考結果の透明性を高めることができます。

筆記試験を実施する際の注意点をあげておきます。
問題のレベルは、高校入試程度のものでよい、と思います。
問題のレベルがあまり高すぎると、多くの応募者が不合格となってしまい、選考対象者が不足する可能性があります。
逆に、問題レベルが低すぎると、応募者の能力を正確に判断することができません。
過度の期待をしてはいけません。

そして、問題を作成したら「模擬試験」を社内で実施しておきましょう。
採用担当はもとより、既存社員に模擬試験の形でテストを受けさせて問題のレベルや時間配分などを確認しましょう。

高卒新規採用選考は、優秀な人材を獲得し、企業の未来を築くための重要な活動です。
これらのポイントを参考にしながら、間違いのない選考活動を行ないましょう。