いろんな生活上の価値観を持つ人達が一堂に会して仕事をしていると、顧客とのトラブル、従業員間のトラブルなどが起こってしまいます。
トラブルに対してはそれぞれの立場で解決に向けて努力するのですが、法律に基づく解決が図られるべきです。
しかし、特に従業員間や労使間など、社内のトラブルは「法律はあってもどう解決を図ることが社内的に『円満』か」が忖度されがちになってしまいます。
小さな会社ほど「社長はどう考えているのか」が優先されてしまいがちなのです。

法律に基づく解決とは、当事者の役職や経験に関係なく世間から見て正しい手順で進められる、ということです。
社内でトラブルが起きたときには世間から見て正しい手順で解決されるべきです。
その「正しい手順」はどこにたくさんあるのか、といえば、やはり公共機関関係でしょう。

例えば働き方や労使トラブルなら労働基準監督署、不正、窃盗、ハラスメント関係なら警察、どこに相談したらよいのかを知りたい場合は商工会や市役所などです。
問題となった事実を関係者が共有し、全国で起こっている類似した事件を調べ、解決手順を重視しながら手を打っていく。このことを繰り返していくことです。

会社として対処するのですが、手順の途中には「オレの常識にない!」「そんな馬鹿なことがあるか!」と叫びたくなるようなこともあるでしょう。
お役所では、事実に対する判断と対処方法を教えてくれますが「ちょっとしたアドバイス」的なことはあまり教えてくれません。
専門家にお聞きするほうが再発防止につながる対処を教えてくれます。

事情を調査をしたり関係各位に質問をしたりするのは社長でなくても構わないですが、社内で起こった事件ですから「任せっぱなし」にしてはいけません。
感情を抜きにして報告を受けましょう。
社内で事件が起これば、社長の言動は相当に注目されます。意識しましょう。

会社の中で起こっている全ての原因は会社の中にあり、その責任は社長が負うものです。
事実確認を一つひとつ冷静に行ない、法律に基づいた手順を明確にして会社として対処しましょう。
これからの社会がめざす傾向は「働き手を軽視する会社に明るい未来はない」のですから。

 

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